食と健康の問題に
取り組む
食物の機能を明らかにし
健康増進に活かす
食品の中には、ポリフェノールなどの微量成分が含まれていて、ヒトの健康に役立つと考えられています。私たちの研究室では、食品の中に含まれる健康増進機能をもつ成分の探索や、その成分が体の中や細胞の中でどのように作用しているのかを分子レベルで明らかにすることにより、ヒトの健康増進に貢献することを目指しています。
食欲をつきつめて
研究する
近年、過食や食欲不振など摂食に関連する問題が深刻化しています。しかし、そもそも食欲が生まれる仕組みや、様々な食物の中からどれを選ぶかを決定する仕組みの実体はよくわかっていません。また、経験や加齢により食の好みが変わる理由も不明です。私たちの研究室では、脳のはたらきを調べることで、これらのメカニズムを明らかにするため研究を行っています。
母乳を作る組織の研究で、
がん治療から母子健康まで
母親が生まれてきた子に母乳を与えて育てることは、われわれヒトを含めたほ乳動物に特有な仕組みです。母乳を産生する乳腺は、妊娠・哺育の期間にだけ機能を獲得する組織で、乳がんとも関係があります。我々は、乳腺の形態・機能変化や母乳成分に関連する生体制御因子の同定や機能解析を行い、がんの予防や治療、母子健康への応用に向けた研究に取り組んでいます。
がんや精神・神経疾患を
糖鎖で診断、治療する
糖鎖は細胞や組織の性質を映し出す顔です。特に、病気になると、細胞や組織の顔である糖鎖構造が変わり、その性質が変化します。この糖鎖の変化を可視化する技術を病気の診断に、この糖鎖の発現を制御する技術を治療に応用する研究を行っています。特に、がんや、うつ病などの精神疾患、認知症などの神経変性疾患を中心に研究しています。
食事によって健康に!
食の健康効果の分子メカニズム
食事はそこに含まれる栄養素によって健康効果が現れます。しかし、まだその全体像は掴めていません。また、同じ食べ物でも「いつ食べる」か、など食べ方によっても健康効果が異なります。私達は、食べ方や栄養素が持つ健康効果を、遺伝子からタンパク質レベルで研究して生命現象における食の重要性を明らかにしています。
・栄養生化学研究室